殺し屋に憧れて変な歩き方になった話
今回は私が「殺し屋に憧れて変な歩き方になった話」をします。
時は大きく遡り、私が小学生の頃「※奪還屋Get Backers」というアニメが放送されていました。
※以下ゲットバッカーズ
絵は若干BLチックな感じですが、内容はバトルもので当時の私の少年(厨二)心を大きくくすぐりました。
作品を簡単に紹介すると、主人公である御堂 蛮は「邪眼」という目が合った相手に1分間の幻を見せることが出来るチート能力持ちで、更にその上戦闘能力もハチャメチャに強いといった俺TUEEEEもの?です。
向かうところ敵なしのように思えますが、作中は二転三転とし衝撃の展開が・・・
さて、作品の紹介もそこそこに、本題へ戻ります。
ある日、偶然古本屋にてゲットバッカーズの漫画を発見しました。当時「たいていは漫画原作からアニメ化している」という常識を知らなかったので衝撃を受けた記憶があります。
「あ!アニメでやってたやつだ!欲しい!」
古本屋が近所にあったことから、私のお小遣いは基本的に漫画へと変換されていきました。ゲットバッカーズは少年マガジン連載の漫画ということで、割とエッチなシーンが多く、漫画版はより一層私の心を虜にしました。
余談ですが、父親にゲットバッカーズの漫画の話をしたときに、
「ついにお前もそういう(意味深)本を読むようになったか」と言われて非常に嫌悪(恥辱)したことを覚えています。
~ドライブ中~
父「最近どんな本を読んでるの?」
私「ゲットバッカーズっていう漫画がおもしろくて読んでるよ」
父「ほぉ~!お前もついにそういう本を読むようになったか」
私「いや!バトルとかめっちゃカッコよくて・・・でも、漫画はあんまり読んでないよ!アニメの方がおもしろい!」
(アニメの方がエッチシーン大幅減)
父「ほぉほぉ。大人になったなぁ~」
私「違うって!!」(何がw
まぁそんなことはおいておいて、本題に入ります。
私の歩き方が変になってしまったきっかけは、作中のとある登場人物が原因です。
作中のある物語で、記憶喪失の男性を保護するシーンがありました。しかし後に、その男が実は凄腕の殺し屋だったということが判明します。
男性の違和感を感じ取ったのは、やはり我らが主人公「御堂 蛮」です。
蛮「気付いたか?あの男が移動するときは足音が一切しない。記憶喪失になってもそれを無意識にやってるってことは・・・つまりそういうことだろうな」
的なことを言っていました。
もういちいち言い方がカッコ良すぎるから好き!(私の記憶がカッコよく捏造しているだけかも
私「なるほど。殺し屋というものは足音を立てずに歩くのか。そうか、足音を・・・」
ここから私の人生は大きく変わってしまいました。
なんと、そのシーンを読んでからというもの「常につま先立ちで移動する生活」になってしまったのです。
学校の廊下を歩くときも、家内を移動するときも、階段を上り下りするときも常につま先立歩きです。慣れない歩き方で階段を踏み外したこともありましたが、私は殺し屋なので青痣ができたくらいで済みました。
そしてこの歩き方のメリットに気付くのにもそう時間はかかりませんでした。
殺し屋歩きのメリット
- つま先歩き=背伸び状態なので身長が高く見える
- 何か異物を踏んだ時に瞬時に足を離すことが出来る
- 日々のつま先歩きによって足に筋力が付く(短距離走校内1位の速さに
一見いいこと尽くめに見えるこの歩法ですが、社会人になってから最大のデメリットが発見されてしまいました。
ー職場ー
職場の人「にわとりさんってなんか独特な歩き方してますよね」
私「んん!?」
職場の人「なんか、歩いてるの見たらすぐににわとりさんって分かります」
私「んんん!?」
ついに私が殺し屋だということがバレてしまったか・・・!
なんて、思う訳がありません。
そもそもゲットバッカーズは当の昔に卒業しているし、もうそんな歩き方をしていた自覚もないです。
なんだこれは・・・今の私は一体どんな歩き方をしているというんだ!
帰宅後、とりあえず私のことをよく見ているであろう彼女に相談してみることにしました。
私「なんか職場の人に歩き方が独特って言われたんだけど、そんなことないよね?」
彼女「あー!確かにそうかも!なんかにわとりって跳ねるように歩くよね」
私「跳ねてないけど!?」
ここで衝撃の事実が発覚しました。
なんと、私が苦労して会得した足音のしない殺し屋歩法は、第三者から見ると「ただ跳ねながら歩いている人」という認識だったのです。
しかしよく考えれば当然のことです。
つま先歩きは、通常の歩法よりも移動時にどうしてもバネの入った動きになってしまうのです。
第三者視点で自分の動きを見ることなんてまずなかったので、数十年もの間この弱点に気付けませんでした。
くっ!どうして「すり足」という選択肢を視野に入れていなかったのか!!
それだけが悔やまれます。
ちなみに、私が開発した「遠心力歩法」も、傍から見ると異色の目で捉えられていたようです。
「遠心力歩法」とは重い荷物(買い物袋等)を持っているときに、その荷物を振り子のように前後に振り、前に振った時に遠心力に引っ張られるように移動することで、通常よりも楽に速く移動できる歩法のことです。ちなみにこの歩法は、バケツに水を入れたまま一回転させるアレからインスピレーションを得ています。
そして同時期に、この歩法で買い物をしていたときに言われた言葉がこちらです。
妹「兄ちゃんっていっつも買い物した後ルンルン気分よね」
彼女「その子どもみたいに嬉しそうに買い物袋振って歩くの、恥ずかしいからほんとやめて」
どうして誰も私のことを分かってくれないのでしょうか。
私はただ、御堂 蛮に「あいつは一般人に紛れてはいるが、足音がしない効率のいい歩き方をしている。俺の目はごまかせねぇ!」って言われたかっただけなのに。
そんなことがあってからというもの、私の歩き方は徐々に普通の歩き方に戻・・・る訳もなく、もう振り切ってありのままの自分で跳ねています。
さて、この記事で何が伝えたかったのかというと、
ゲットバッカーズはおもしろいし、アニメのOPはカッコいいので是非聞いてみてください。
「ジャスト1分だ。いい記事は見れたかよ」
では、おつかれろんり~!
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