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【SS】女「後輩を誘って買い物に行こう」

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女「今日は仕事も休みだし、午前中に買い物済ませちゃおっと」

 

女「でもうら若き乙女が一人で買い物ってのもねぇ・・・あ、そうだ後輩男でも誘ってみようかしら」

 

truuuu・・・

 

後輩「っス。なんすか先輩。やるんすか?藪から棒に」

 

女「いい加減その突発的なケンカ腰どうにかならないの?」

 

後輩「っスっス。せんやせんっス。どうにも学生時代の癖がおびただしくて。んっす」

 

女「情緒不安定なの?まぁいいや。今から一緒に買い物行かない?」

 

後輩「マジっすか!行きます!すぐ迎えに行きっスね!」

 

女「あなたならそう言ってくれると思ったわ。待ってるね」

 

ー10分後ー

 

後輩「さぁ、どうぞ乗ってください」

 

女「なんで助手席にマンボウのぬいぐるみが置いてあるの?」

 

後輩「そいつは身代わりですんで、先輩は後ろに乗って下さい」

 

女「わけがわからないよ」

 

後輩「お店はいつものスーパーでよろしいんで?」

 

女「うーん、今日はあっちのスーパーに行ってみようかなぁ。新店でいろいろ安いみたいだし」

 

後輩「さすが先輩!家庭的な女性はモテますよ!」

 

女「人間生活送るだけでモテるなんて、素敵な世界線もあったものね」

 

後輩「えっ!先輩って転生ものなんですか?」

 

女「人をなろう系作品みたいに言わないの」

 

後輩「オレのおすすめは 転生したらガラパゴス携帯がバードウォッチングに誘われた件について です。おもしろいですよ!」

 

女「タイトルが意味不明すぎるし、そんなの絶対おもしろくないでしょ」

 

後輩「いやー、中盤のスマホが出てきて画像検索のスキルを発動したとき、今までフェニックスだと思っていた鳥が実はシマエナガだったと分かった時の・・・あっ!これネタバレだ!すみません!」

 

女「いや、全然興味ないから」

 

後輩「そんなこと言っても実は・・・あっ、先輩!着きましたよ!」

 

女「わぁ、意外と大きいお店なのね。でも駐車場は・・・少し小さめかしら?」

 

後悔「そうですね。こんなんじゃ全然ドッグランできないですよ」

 

女「基準がわからん」

 

ー店内ー

 

女「ほぇー、いつものスーパーより安い品物が多いわね。逆にこっちの方が高いものもちらほらとあるけど基本的には・・・」

 

後輩「先輩、せんぱ~い!カ・ゴ!!取り忘れてますよ!!かーごー!」ブンブン

 

ざわざわ・・・

 

女「ちょっと!恥ずかしいからそんな大声で叫ばないで!」

 

後輩(先輩、カゴがないと商品いっぱい買えませんよ)

 

女「わかっとるわ!」

 

ー物色ー

 

女「えーと、これとあれと・・・あと鶏肉とにんじんと~」ドサドサッ

 

後輩「カゴ持ち担当とはいえこれは・・・思いの外、重いっスね・・・なーんちゃっt」

 

女「はぁ、ほんと沈めたい」

 

後輩「怒りを?」

 

女「あなたを」

 

後輩「またまたぁw」

 

女「はぁっーーー」(クソデカため息

 

後輩「あっ!先輩!ちょっと、あれ!」

 

女「何よもう」

 

後輩「ジャガイモ2つの間にソーセージが刺さってますよ!」

 

女「だから?」

 

後輩「絶対あれち〇こですよ!」

 

女「っ・・・」

 

後輩「たぶん子どもがやったんでしょうけど・・・オレ、直してきますね!」

 

女(一応そういう良心はあるんだ)

 

後輩「先輩!ソーセージと大根を入れ替えといてやりましたよ!へへっ」

 

女「普通に営業妨害だからやめなさい」

 

ーレジー

 

女「へぇー、ここセルフレジなんだ」

 

後輩「最近は無人レジ増えましたよね。技術が進歩して最近ではモデルなんかもAIのCGですし、人件費削減のためとはいえど、今後は職自体失ってしまう人たちもきっと・・・」

 

女「なんかあなたがまともなこと言ってると変な感じね。 あら?レジにもいくつか種類かあるのかしら? レジごとにいろんなどうぶつのマークがついているけど・・・」

 

後輩「あぁ、あれは商品をピッてしたときに鳴るどうぶつの声を示しています。要はネタバレですね」

 

女「いや、ネタバレではないと思うけど・・・じゃあ、あの空いてるヒツジのところで清算しましょう」

 

後輩「先輩!正気ですか!?」

 

女「なにが!?」

 

後輩「初心者がいきなりヒツジのレジを使うのはおすすめできません!」

 

女「なんでよ!鳴き声が違うだけでレジ自体の仕様はどれも同じでしょ?」

 

後輩「いや、その鳴き声なんですが・・・」

 

女「私ももう子どもじゃないんだから、そんな鳴き声ひとつで一喜一憂するわけないでしょ。だいたい鳴き声がメェーでもワンでも・・・」

 

後輩「オレは忠告しましたからね。どうなっても知りませんよ」

 

女「はいはい。じゃあ私がピッてやるからあなたは商品を袋に入れていってね」

 

ピッ

 

レジ「ヴェェー」

 

女「!?」

 

後輩「はぁ、だから言ったじゃないですか・・・ヒツジの鳴き声が必ずしもメェーとは限らないって」

 

女「いや!確かにリアルな鳴き声でびっくりしたけども!」

 

後輩「まぁ、とりあえず店員さん呼びますね」ピッ

 

女「なんで!?」

 

店員「何かお困りごとでしょうか?」

 

後輩「あの、このヒツジのレジの鳴き声がメェーじゃなくてヴェェーなんですけど」

 

店員「・・・」

 

女「・・・」

 

後輩「・・・」

 

女「あの、なんかすみません」

 

店員「いえ、一応上には伝えておきますので・・・」

 

後悔「お願いしますよほんと。先輩はこのヒツジの鳴き声に全てを賭けていたみたいなところがあったのに・・・」

 

ゴッ

 

女「本当にすみません。キツく言っておきますので」

 

店員「いえいえw」

 

ー車内ー

 

女「もうこのスーパー来れなくなっちゃったじゃないの!」

 

後輩「あんな店こっちから願い下げっすよ!」

 

女「なんであなたが逆ギレしてるのよ!」

 

後輩「だって犬のレジは「バウッバウッ」で、ネコのレジは「ギャフベロハギャベバブジョハバ」ですよ!?」

 

女「なんか・・・それは確かに違う気がするわね」

 

後輩「客を馬鹿にするのも大概にして欲しいっス」

 

女「バカにしてるわけではないと思うけど・・・あ、そういえば助手席にマンボウのぬいぐるみあるけど、マンボウって鳴いたりするの?」

 

後輩「背びれのボタン押したら鳴き声出ますよ」

 

女「ほぇ~」

 

ポチッ

 

マンボウ「ンボッンボッ」

 

女「これ絶対違うでしょ!!」

 

 

ー完ー

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