【SS】ジョジョに奇妙な冒険
男「ねぇねぇ、ジョジョって知ってる?」
友「あぁ、もちろん知ってるさ。登場人物全員がジョジョって名前のあの漫画アニメだろ?」
男「いや、それはなんか微妙に違うというか・・・さすがに全員同じ名前だったら作者も読者も混乱すると思うよ」
友「あっ?あー、あれだ。確か主要なやつの名前が全員ジョジョだった。だから『ジョジョに奇妙な冒険』って名前なんだよな」
男「いや、それもまた絶妙に違う。正確には『ジョジョの奇妙な冒険』だよ」
友「え?お前もしかして俺の知ってるジョジョと違う話してる?」
男「え、それはちょっと考えにくいと思うけど。じゃあ、友の知ってる『ジョジョの奇妙な冒険』はどんななのか教えてよ」
友「あぁ、いいぜ。ただ俺が知ってるのは『ジョジョに奇妙な冒険』だけどな」
~~~~ジョジョに奇妙な冒険~~~~
花京院「なぁ、レオパレス。この服のシワをゆっくりと伸ばしていきたいんだが」
レオパレス「おっいいぜ。そんなのはこの俺に任せとけ!」グイーッ
花京院「なっ!? 何をしてるんだレオパレス!!もっとゆっくり!少しずつ引っ張るんだ!」
レオパレス「うるせぇ!だから見ての通り少しずつシワを伸ばしながら引っ張ってるだろうが!」グィーッ
花京院「全然だめだよ!!もっと徐々に、ジョジョに力を込めて引っ張らないと大変なことに・・・って、あぁっ!」
レオパレス「あっ・・・」
承太郎「ヨレヨレだぜ・・・」
~~~~~~~~~~
男「・・・」
友「・・・」
友「な?」
男「いや、なにこれ」
友「これが・・・俺の知ってるジョジョだ」ドドド
男「いや、まずレオパレスって誰」
友「ドン・キコエール・レオパレスだろ?」
男「ジャン・ピエール・ポルナレフな。そんな名前出したら本当のレオパレスに怒られるよ」
友「本当のレオパレスってなんだよ」
男「壁が薄過ぎて隣は愚か、その更に隣の部屋の物音さえも聴こえてくると言われている伝説のアパートのことだよ」
友「ほぉん」
男「なんか、やっぱり友の知ってるジョジョと僕の知ってるジョジョは微妙にズレてるよね」
友「そんなことはないだろう。じゃあもう1つだけ俺の知ってるジョジョを教えてやるよ」
男「いや別にもういいんだけd」
友「まぁ聞けって」
~~~~ジョジョに奇妙な冒険~~~~
花京院「よし、ラフ画はおおかた完成だ。あとは絵の具で色を塗るだけだが・・・」
承太郎「その役目、俺が引き受けよう。」
花京院「あぁ、助かるよ承太郎。レオパレスよりも君の方がずっと信用でk」
承太郎「オラオラオラオラオラオラァ!!!!」ベタベタベタベタ
花京院「なにぃぃいいい!?!?」レロレロレロレロ
???「ウィ・アー・ザ・ワールド!!」ギュィィイン
DIO「ムラムラムラムラムラ、ムラァッ!!!!」ウィ・ア‐・ザ・チルドレン~
DIO「そして時は動き出す・・・」
花京院「はっ!?」
承太郎「なっ!?」
レオパレス「えっ!?」
花京院「色ムラが・・・ないだと!?」
レオパレス「これが、ヤツの力だってのか!?」
DIO「フフフ・・・」
レオパレス「しかし!この絵はどう見ても・・・」
花京院「ああ。確かに色ムラはない。しかし!色がところどころに飛び散って、最早何をコンセプトにしてる絵なのかさっぱりわかりゃあしない!」
レオパレス「こんなのじゃ、こんなんじゃあこの絵で伝えたいことが・・・!!」
承太郎「ブレブレだぜ・・・」
~~~~~~~~~~
男「・・・」
友「・・・」
友「な?」
男「何が『な?』なのかさっぱり分からないけど、やっぱり僕たちの語るジョジョは割とズレてるよ。しかも何あれ。ウィ・アー・ザ・ワールドって」
友「DIOの有名なスタンド・バイ・ミーだろ?」
男「もうなんでそういちいちそんな古いとこ出してくるんだよ」
友「え?ジョジョって古くから人気のある有名な作品だろ?」
男「そうなんだけど、そうじゃないんだよなぁ」
友「みつを」
男「人のセリフを勝手に名言みたいにしないでくれるかな。ていうか、もう全然話が噛み合わなさそうだからこの話は・・・」
友「待ってくれ!きっとお互い何か勘違いしているだけなんだ!なんったってあの有名なジョジョだぜ!?」
男「確かにジョジョはとても有名で偉大な作品だけど・・・じゃあ、最後にダメもとで聞いてみるけど、作中一番奇妙に感じたところはどこだった?」
友「そりゃあ、お前。やっぱあそこだろ」
男「これもまた食い違ってる予感しかしないけど・・・一応いっせーのーで言ってみようか」
友「望むところだぜ!」
男「いっせーので・・・」
男&友「第4部で承太郎が重清(しげきよ)のことをシゲチーって呼ぶところ」
男「・・・」
友「・・・」
男&友「ガシッ」握手
ー完ー
この記事へのコメントはありません。